AI の意外な有効活用 まずはそこから
大学で情報科学を専攻して
情報通信の分野で学位を取得し
その後、就職してずっと情報分野で仕事をしています。
前職の研究開発部門と法人向けの SE を経験しており
転職を経て今でも SE として仕事しています。
という訳で、一応、ずっと情報技術に触れているのですが
AI という分野は専門ではありません。
とは言え、
仕事で AI 技術を扱うプロジェクトをいくつか経験しており
現時点での AI が出来ること、まだまだな点を
ある程度把握しています。
そんなバックグラウンドを持つ私が
2021 年の現時点において
なかなか面白い・興味深いと思えた AI 活用法がありました。
なかなか画期的です。
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ゲームのコンピュータ動作部分に利用
ずいぶん昔、
ドラクエ 4 発売時です。
ドラクエ 3 までは仲間の行動を自由に決定出来たのに対して
どういう訳か
ドラクエ 4 では主人公以外の行動を
プレイヤーは自由に選択・指示することが出来ず、
プレイヤーが設定した作戦に準じた行動を勝手に取る
といったシステムになっていました。
これが確か、AI バトル、みたいな表現がされており
作戦に準じるだけでなく
仲間たちが戦闘で経験した結果をもとに
少しずつ、行動が変わるという謳い文句でした。
実際、クリフトという神官が
防御力の高い敵と戦うと、
ルカニという防御力を下げる魔法を使い始めたり
確かにそれっぽい感じになっていた気がします。
が、そこまで顕著な学習があったかというとそうでも無く
どの辺が ? と思うことの方が多かった気がします。
それから随分と時を経て今に至り
割と AI というキーワードが再度、注目を集めていて
今ではすっかり、将来 AI で色々と仕事や作業が効率化される
という考えが定着したように思えます。
これ、今なら、まさに
ゲームに適応すると面白いように思えています。
ベストエフォートでも許される領域
AI 技術の扱い難いところとしては
統計的に解を求めるアプローチになるため
必ずしも期待したモノにならないこともあります。
実務においてはこの誤答が結構厄介です。
画像情報のように数値化しやすい情報であったり
株価のように数字そのものを扱う分には
統計的な解を求める方式で
割と正答率が高いモノにすることは可能ですが
自然言語を用いて対話型のチャットボットを実現しようとすると
まだまだ難しい感じになってしまいます。
言葉は日々進化しますし
用いられる単語や表現が
ケースによって異なったりするため
学習のさせ方も難しいですし
統計的に導き出した解が
文脈上不適切となることも多々あります。
このように、実務において使い難く、
補完・サポート的な位置づけになることもあります。
ですが、ゲームの分野で
敵役の振る舞いやコンピュータが制御するキャラクタの振る舞いに
AI 技術が用いられると、かなり面白いと思います。
何せ、ドラクエ 4 の AI バトルでも許されている訳ですから。
プレイヤはそこまで高い期待値を持たずにプレイする中で
もし、コンピュータによって操作・動作される的やキャラクタが
プレイヤのプレイ経験で動きを変えて来るように
AI 技術が活用されていれば
思いの外、良い学習をしていると感心しますし
そうでなくてもそこまでガッカリしません。
また、AI の技術としても
ゲームとは言え、使われることで技術精査・改善の機会となります。
ゲームで楽しく技術検証が出来るというのは
非常に面白いアプローチの思えました。