分業という合理性
2017/04/25
前回、日本と海外 (アメリカ) との間で
研究者の研究環境が大きく違うと記載していました。
研究資金や人材が豊富なアメリカでは、
才能のある研究者が研究に没頭出来るような環境があり、
付随する作業 (試験用のマウスのお世話や論文の較正などなど) を
他の専任の人にお願いすることが出来るようです。
一方、日本の場合、資金が十分ではないため、
研究者が全てをする必要があり、
研究に時間を割くことができない状況です。
とは言え、新規発見も競争ですので、
そんなことをしている間に
他国の研究者が先に研究を成し遂げてしまうことも
起こっている状況と思います。
今日はその分業に関する別のお話をします。
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お手伝いさん
internet 上の情報や、香港通の人から聞いた話なのですが、
香港ではお手伝いさんやベビーシッターさんを雇うのが一般的なようです。
一般的と言っても、世帯収入次第と思いますが…。
とは言え、極めて裕福なお家ではないにしろ、
自身の時給単価が高い場合は家事とか子どものお世話とかは
アウトソーシングしてしまい、
それで空いた時間は仕事や自分のことに使うようです。
家事・子どものお世話といった作業を通じて得るモノも
多くあると思いますが、物凄く合理的な考え方と思います。
それもあってか、
掃除が上手にできない人が居たり (掃除をアウトソーシングするため) とか、
街中で小さな子どもを見かけません (シッターさんに任せて出かけるため) 。
総中流階級な社会では不可能
日本の強みでもありますが、弱みでもあることとして、
全国民の大半が中流階級という事実があります。
強みとしては、全国民がそれなりの購買力があり
国内マーケットがそれなりの規模という点です。
弱みとしては、現状のように社会保障が限界になっているときに
それを補完すべくアウトソーシングしようと思った途端、
アウトソーシング先も同じような世帯収入となると
アウトソーシング代が高くて、利用するに至らず、
結局全部自分でやって時間が無くなります。
ある程度の格差がある社会であれば、
高収入層が、低収入層を雇うことが出来て
合理的な分担となります。
日本人が忙しく時間がなく心に余裕が無い理由は、
全てのことを自分でやっていて、
アウトソーシングすることも出来ないことにあるように思えてきました。