NFT アートと copy、本物とレプリカ
このブログでは何度も触れていますが
豊かな人生、豊かな暮らしには
文化的な要素・活動が必要です。
効率化された世の中の先にあるものは
有り余った時間。
そんなに人手が要らないとわかると
余った人手は何をするか…。
もう働かなくても良いから消費活動だけしておいてよ
という考えの延長がベーシックインカム。
そんな世界がやって来るかどうかは不明ですが
労働によるアウトプットの機会が無くなり
時間だけある状態で、
経済活動に貢献するだけの人生となり
その経済活動すらも、プロバイダーの市場のためのもので
余った時間が搾取される。
果たしてこれって健全でしょうか。
なので、文化的な活動や取り組みって物凄く重要なのです。
で、それに関連した話で、
最近注目されるテクノロジーを活用した
NFT (Non-fungible token) アートというものがあります
デジタルな情報にすらアートな価値が見出されるようになったのです。
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オリジナルが故の価値
NFT の専門的な説明は他サイトに委ねることにします。
ここではざっくりとした概要レベルの説明に留めます。
NFT アートとは、
暗号通貨でも用いられているブロックチェーン技術を使った仕組みで
本物と証明されたデジタルコンテンツのことです。
例えば twitter CEO の初ツィートなんてものも NFT アートとして使われています。
今や最も著名な SNS の一つとなった twitter ですが
無名で認知もされていない頃の twitter CEO の最初の記念すべきツィート。
これに NFT 技術を使って本物と呼べるデジタルコンテンツとして扱い、
価値が付いたのです。
ちょっとわかり難かったかもしれませんが、別の例で言うと
3D アートみたいなものが最近では存在します。
まぁ 3D じゃなくても何でも良いのですが、とにかくデジタルアート。
デジタルなので、簡単にファイルコピーみたいな感じに出来ちゃいます。
それが出来ると、コピー先、コピー元、それぞれで同じ価値です。
で、その結果、価値はどんどん薄まることになります。
がしかし、オリジナルのファイルに NFT の技術が施されると
オリジナルであるコピー元には本物・オリジナルの証明が付き、
コピー先のコピーファイルはそれが無い。
ここにオリジナルとコピーの価値の差分が生まれるといった感じです。
え、でもデジタルなんだから、コピーしても本物と同じ性能でしょ ?
と思うかもしれません。
はい。そうです。yes です。
じゃ何で本物には高い価値が残るのか、といった疑問が解けない人は
もしかすると多く居るのではないでしょうか。
私もそうでした 笑
有名画家の作品のオリジナルとレプリカ
私もアートとか文化的なところは貧弱ですが
例えば展示会とかに赴くと、
原画を買うことも出来ると思いますし、コピー (レプリカ) を買うことも出来ると思います。
絵の雰囲気を楽しみたい人は、コピー (レプリカ) で十分です。
がしかし、
それはレプリカと分かって売られていますし
買う方もレプリカとして買います。
では原画はどのような位置付けなのか。
勿論、ただの絵なので、レプリカと同様に見て雰囲気を楽しむことも出来ますが
原画が故の付加価値、
希少性、コレクション要素などを加味した価値が付いてきます。
勿論、レプリカにはない原画故の凄みもあるかもしれませんが
忠実に再現したレプリカも、
現在の技術を駆使すれば安価に作れるモノも多くあると思います。
が、そうやって作られたレプリカであっても、原画と同価値にはなりません。
原画が故の価値があるのです。
これと同じことがデジタルコンテンツ、デジタルアートにも言えるようになったのです。
これまではオリジナルとコピーの区別がつかなかったので、
そんな発想や観点や価値観は生まれませんでしたが、
オリジナルを証明する技術が加えられたが故の価値創造。
物凄く面白い社会現象に思えています。
何だか世の中が色々と新しい時代を迎えていますね。
だんだんとついて行くのが辛くなりそうです 笑