幼少向けのプログラミング教材の違和感
2020/09/23
私は幼少の頃から
算数・数学だったり、理科・化学・物理が好きでした。
絵に描いたような理系男子です。
地域差だとか世代差はあるかもしれませんが
私が学生の頃、
文系、理系の選択で理系を選んだ暁には
共学だろうと何だろうと
クラスは男子校となっていました。
女子の希望数が極めて少ないのです…。
ドラマ、漫画、アニメで見るような
青春な感じの高校生活の彩はさっぱり無く
冬になると真っ黒な学生服が視界の大半を占めて
モノクロな思い出です。
で、理系男子である私は
田舎暮らしで大がかりな娯楽も身近じゃなかったので
ゲームとかパソコンとかに興味を示し、
その延長で情報科学の世界へ。
それ以来、大学卒業を経てエンジニアとして仕事しています。
情報科学を卒業していますので
アカデミックな取り組み方であったとは言え
プログラミングと呼ばれるモノには馴染みがある人間ですが
幼少の子どもたちの授業として
プログラミングが必須科目になっていくこの傾向に
少し違和感を感じ始めました。
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ロジカルシンキングの習得が狙いのはず
プログラムのコーディングで生計を立てる人を目指す場合、
ハッキリ言って
学校の授業や大学のレポート程度での経験は
焼け石に水にしかなりません。
まぁ大学で情報科学を専攻していれば
研究などで技術検証するためにデモアプリを
頑張ってコーディングすることはあると思いますので
その経験は財産になると思いますが
やはりそれでも、実践となるとまだまだ乖離があります。
コーディング能力の他に
開発環境を使いこなすスキルも必要ですので。
では幼少の子どもたちに向けて
なぜプログラミングを必須科目にしているかというと
コーディングする際、ロジカルシンキングが必要となります。
A ならば B、B ならば C、ということは A ならば C
みたいなことを細かく論理矛盾の無いように組み上げていって
ソフトウェアのプログラムが完成するのです。
論理的であるかどうか
というのは、
各自のバックグラウンドだとか
集団の共通認識だとかによって
結構変わってしまいます。
ですが、プログラムのソースコードは
まさに誰も否定しようが無いロジカルな成果物です。
一定規則に従うゲーム (パズル的な)
このブログでは何度も触れていますが
うちの子どもたち、
Amazon の Fire タブレットを使って
Amazon FreeTime unlimited で遊んでいます。
いくつもの遊びが使いたい放題ですが
その中の一つに私のお気に入りがあったりします。
スワンピーのお風呂パニック !
です。
Disney らしいですが、元ネタ知りません。
ワニがお風呂に入りたいらしく、
穴を掘って有限のお湯をワニに届けるゲームです。
お湯は重力通り下に落ちますし
お湯が流れる途中にカビに触れるとカビが繁殖して
お湯が流れなくなったり、
毒液に触れるとお湯全体が汚染されて
ワニに届くとアウトです。
綺麗なお湯をワニに届けないといけないのです。
その他にもスイッチやホースや爆弾なであり、
各パーツは一定の規則で動くギミック。
こうすればこうなってお湯はワニに届くはず
と考えながら穴を掘ってお湯を誘導するのですが
これってかなりロジカルシンキングです。
また、昔流行ったアングリーバードも
球を飛ばす角度と玉が物体に当たった後の色々なモノの
跳ね返り等を予想してクリアを狙いますので
これもロジカルシンキングに思えます。
何も無理やり幼少の子どもも取り組みやすいような
プログラミング手法を用意して取り組ませなくても
この手の類のアプリを遊ぶだけでも良いように思えてきました。
何やら今のプログラミング教材や科目の過熱っぷりは
手段と目的が反転してしまっているような気がします。