POVO の奇妙なビジネスモデル
このブログでは何度か触れましたが、うちの子どもたち、電車使って習い事に通うことも今ではやってたりします。抱っこ紐だとかおんぶ紐使って子どもたちを保育園に連れて行っていたのが嘘のような成長っぷりです。自らの脚で駅まで歩き、改札を経て電車に乗り、必要なら乗り換えて目的の駅で降りるという一連の工程を熟してくれます。私は地方の田舎で育っているので、電車を日常で使い始めたのは大学入学に伴い親元離れて生活するようになってからでした。それなのにうちの子どもたちはもうそんなことをしているなんて。本当に凄いことです。
で、流石に電車での移動となると行動範囲が随分と広がり、万が一にも備える必要がありますので、子どもたちの位置情報を取得する方法を以前模索しておりました。辿り着いた方法が POVO を用いる方法。この POVO、上手く活用しているのですが、不思議なビジネスしています。
スポンサーリンク
多種多様なトッピング
POVO のコンセプトは割とシンプルです。要するに毎月の通信費を基本料で払いたくなく、必要なスペック分をカスタマイズしてその分だけに利用料を払いたい人向けのサービスです。今はモバイル回線を提供する大手各社、随分と安いブランド・サービスも提供していますが、一昔前はユーザは一律高額なサービス料を支払い、全機能・サービスを使い切ることなく利用し続けていました。まぁ家電と同じですよね。付加機能がどんどん足されて複雑化していき、製品そのものの価格はどんどん高額になっていく一方、利用者目線では不要な機能がイッパイだったり…。で、そこから値下げだったり安価なサービスが表れて来て、それならばと登場したのが POVO です。基本料無料でそこに各ユーザが必要なサービスをトッピングする形です。
ただ、このトッピングが多種多様で、色々なユーザのニーズに応えるようなラインナップ。テンポラリに使うことも想定しているモノや、通年利用を想定しているモノや、コンテンツに興味がある人向けだったり、通信出来れば良いと思っている人向けなのか、等々、幅広です。
ローソン商品とのコラボ
POVO のトッピングの中で一際異彩を放っているモノが、ローソンとのコラボです。例えば POVO によるデータ通信 + からあげクン とか。そしてお値段はローソンで からあげクン を普通に買うのと同じ値段だったりしますので、データ通信は実質無料になります。こんなことして POVO は儲かるのだろうかと気になってしまいます。
前述の通り POVO を支える収入は、そのトッピングごとにターゲットにしているユーザおよびユースケース毎に異なるビジネスモデルで支えられていますので、一概に一つのトッピングでビジネス性を疑うことが出来ません。恐らくですが POVO 全体ユーザ向けにローソン商品をアピールできる広告ビジネスになっているのが先のデータ通信 + ローソン商品のトッピングなのだと思います。広告だけでローソンからある程度の収入を得ているのかもしれませんし、先のデータ通信 + からあげクンが売れた場合も、ローソンから販売手数料を貰えているのかもしれません。データ通信を餌にしていますが、通信事業者からすると既設のシステムで通信をユーザに提供出来ますし、ユーザ数や通信量が過剰となっても通信規制出来ますので、データ通信が実質無料となって提供されても、きっと痛くも痒くもないのでしょう。それよりもデータ通信のサービスを基盤にしてローソン販売代行だとか広告といった新たなビジネスの形を実現出来ている方が、チャンスの幅を広げることが出来ていて貴重な可能性のタネになっているのではないかと推測します。ただの予想、ですけどね。